ちょいワルの味方!Vゾーンをおしゃれに着こなそう

「ちょいワル」とジェントルマン

「ちょいワル」とジェントルマン

■「ちょいワル」のお手本

欧米の男性にあこがれる女性は多い。生まれたときから、文化やマナーとして身についている、徹底したレディーファーストや、上品で柔らかな物腰、ウィットに富んだおしゃべりなど、なかなか日本の男性にはまねのできない、いわゆる「ジェントルマン」な部分が、洗練された魅力として映るのだろう。もちろん、日本の男性には日本の文化と風土に根ざした魅力があるが、それは欧米の男性に比べ、分かりにくいのかもしれない。

「ジェントルマン」といわれると、思わず「英国紳士」を思い浮かべてしまい、「ちょいワル」のお手本であるイタリアの男性とは、ちょっとイメージが違うような気がする。イメージの「ジェントルマン」と「ちょいワル」とは、本当にまったく違うのだろうか。

本来「ジェントリ階級に属する者」という意味である

■「ジェントルマン」ではなく、「英国紳士」のイメージ

「ジェントルマン」ではなく、「英国紳士」のイメージはというと、伝統と格式を重んじ、頑固で律儀で真面目で、上品だが折り目正しい物腰、女性にはあくまで優しく、イギリス独特の時にウィットに富んだ(時にはかなりのブラックなジョークにも取れる)口調、といった具合だ。誰か分かりやすい人はいないだろうか?と考えて調べてみると、日本女性から見た英国紳士としてよく名前が挙がったのがヒュー・グラント氏やオーランド・ブルーム氏、デビッド・ベッカム氏だった。なんとなく雰囲気がつかめただろうか。 そして「ちょいワル」イメージといえば、イタリア人。いつも必ず名前が挙がるのが日本で芸能活動をしているパンツェッタ・ジローラモ氏やジャンフランコ・シモーネ氏。大人の男性の色気があり、オシャレで、いつも陽気で、人懐っこく、オチャメ、女性は必ずほめる、なんとなくヤンチャなイメージがあるところが「ちょいワル」なのかもしれない。しかし、「ちょいワル」な彼らが「紳士」かどうかというと、レディーファーストは完璧だし、物腰も優雅で、間違いなく「紳士」だろう。

 「ジェントルマン」という言葉は、今では「紳士」という意味で使用されているが、本来「ジェントリ階級に属する者」という意味で、この「ジェントリ」という階級はイギリスの歴史的社会階層(不労所得者である地主貴族層)を指しているため「英国紳士」というイメージがあるのかもしれない。しかし、欧米の男性は皆こうした貴族社会の歴史的背景を背負っているため、イギリス以外の国の男性も(アメリカに貴族階級はなかったが、イギリスからの移民が入植して建国した国なので遡った歴史的背景はイギリスと同じ)、皆「ジェントルマン」なのだ。

レディーファーストという概念や意識が文化やマナー

■シャイであるということは短所ではない

「ちょいワル」がカッコよくて女性にモテるのは、「ジェントルマン」という要素があるからこそなのだ。律儀で真面目で折り目正しい、謹厳実直な「ジェントルマン」が「英国紳士」なら、陽気で人懐っこくて女性の扱いが上手な、大人の男の色気あふれる「ジェントルマン」が「ちょいワル」なのだ。日本では、そもそもレディーファーストという概念や意識が文化やマナーとして培われていないため、子どもの頃から男性が女性に優しくするとからかわれることが多い。そうした環境で成長した結果、「人前で恥ずかしい」というシャイな人が多い。

断っておくが、シャイであることは、決して短所ではない。シャイであるということは、言い換えれば奥ゆかしいということで、分かりやすい形で、優しさが表に出ないだけだ。しかし、そのために、なかなかさりげないレディーファーストが身についている人が少なく、欧米の男性のようになるには、かなり大変かもしれない。しかし、「ちょいワル」を目指すのであれば、こうした「ジェントルマン」な部分を実践できなければ、ホンモノの「ちょいワル」とはいえない。まずは、スタイルとしての「ちょいワル」を完成させたのなら、次こそは内面の「ちょいワル」を完成させるために、ぜひ欧米の男性の「ジェントルマン」な部分を見習いたいところだ。