ちょいワルの味方!Vゾーンをおしゃれに着こなそう

胸元で攻める!?

胸元で攻める!?

■胸元のVゾーン

胸元のVゾーンを攻略することができれば、「ちょいワル」はそれほど難しいファッションではない。例えば、ビジネスシーンにおけるスーツの背広(ジャケット)とYシャツとネクタイの組み合わせであるとか、ジャケット&パンツ(ジャケパン)の胸元であるとか、である。なぜ、「ちょいワル」が胸元のVゾーンなのかというと、「ちょいワル」の基本であるイタリアンスタイルがVゾーンのアレンジが得意だからだ。

まずちょっと想像してみてほしいのは、スーツにスカーフを合わせるコーディネートだ。ブリティッシュスタイルは正統派スーツ、アメリカンスタイルは実用的なスーツ、とそれぞれスタイルがあるが、このどちらのコーディネートにも、スカーフは似合わない。Yシャツのボタンを第2ボタンまで外して、ノーネクタイのVゾーンがカッコよく決まったとしても、そこにスカーフが似合うかというと微妙なのだ。ところが、イタリアンスタイルには、このスカーフがはまる。アスコットスカーフ、ねじり巻き、プレーンノット、なんでも良い。シンプルに抑えたイタリアンスタイルの胸元に、スカーフを合わせるだけで、印象的でオシャレなVゾーンができあがる。アスコットスカーフは、男性のスカーフ姿を、ほとんど見かけない日本においては、かなりハードルの高いアイテムかもしれないが、まずは落ち着いたボルドーやマスタードなどの色を1枚もっていると、簡単に華やいだVゾーンが作れる、便利でありがたいアイテムである。それでもまだちょっと、という人はモノトーンや淡い色彩のスカーフを、濃色メインのVゾーンに合わせるだけでも、ぐっと印象がかわってくる。まさしく、イタリアンスタイルの面目躍如といったところだ。

名脇役の存在

■ポケットチーフの活用法

もうひとつは、ポケットチーフ。このアイテムは、残念ながらイタリアンスタイルの専売特許ではないのだが、ブリティッシュスタイルやアメリカンスタイルにおいては、あくまでもシンプルでシックに抑えられており、控えめなアイテムである。一方のイタリアンスタイルにおいては、キラリと光る名脇役のような存在感を出している。色も、控えめな白ももちろん素敵だが、指し色として目を引くような、ジャケットとのコントラスがはっきりしたきれい目なものも、よく似合う。ネクタイと色を合わせると、Vゾーンの外にあっても、Vゾーンと連動して相乗効果を発揮し、上級者のオシャレが楽しめる。 スカーフではないが、マフラーやストールも冬のVゾーンを作るうえで、はずせない。熱帯や亜熱帯の地域ではない限り、冬は寒いのでマフラーを巻く人は多い。せっかくマフラーを巻くのなら、単なる防寒としてではなく、オシャレアイテムとして活躍させるほうがよい。

コートの前を止めて着けるのなら、コートや靴、かばんとの相性を考えた色や柄を選べばよいし、コートの前を開けて着るのであれば、コートだけではなく、スーツやYシャツも含めたトータルコーディネートでマフラーを選ぶと、オシャレ度がぐっとアップする。巻き方も様々で、アスコットタイ風、ネクタイと同じプレーンノット、もう少し簡単なシングルノット、ダブルクロスなど、何種類もあり、その日の気分やスタイル、目的地、自分の好みなどで変えるのも良いだろうし、気に入った巻き方を研究するのも良い。巻かずに、首に引っ掛けるだけでも、選ぶマフラーによっては、アクセントの利いたオシャレができるはずだ。また、春秋に薄手の大判ストールにも使えるので、一度マスターしておけばかなり応用が利く。 スカーフやストール、マフラーには、今回紹介した以上にアレンジ方法がある。また、ポケットチーフにしても、たたみ方が数種類ある。自分で調べ、研究してマスターすることで、Vゾーンがもっと魅力あるものになるだろう。冒頭でも言ったが、胸元のVゾーンを攻略できれば、セクシーでダンディな「ちょいワル」はもうすぐそこにあるといえるだろう。