ちょいワルの味方!Vゾーンをおしゃれに着こなそう

大人の男と「ちょいワル」

大人の男と「ちょいワル」

■パンツェッタ・ジローラモ氏

「ちょいワル」は、30~40歳、もしくはそれ以上の年齢の男性を対象にした言葉であり、つまりは若者ではなくもう少し大人のためのスタイル、言い換えれば若者にはマネできない、大人の魅力を前面に押し出したファッションともいえる。大人の男の魅力といって思い浮かぶのは、「経済力」・「経験」・「余裕」・「色気」・「遊び心」あたりだろうか。もちろん若くても経済力がある人はいるし、色気のある人もいるだろう。しかし、基本的にはこれらの要素は若さの対極にあるといっても良い。上手に年齢を重ねてきた人がもつこれらの要素は、若者にはどうしても勝てない、超えられないものなのだ。

もう少し具体的に、「ちょいワル」について分かりやすく、お手本になるような芸能人を何人か紹介しよう。最初はやっぱりパンツェッタ・ジローラモ氏だろう。「ちょいワル」を提唱した雑誌「LEON」の表紙を飾っているところからも、自他共に認めるちょいワルオヤジの代表格だ。ナポリ出身のイタリア人らしく、レディの扱いはお手のもの、おしゃれでワイルドな色気があり、陽気でちょっとヤンチャで素敵なオジサマである。それから、「LEON」よりさらに上の世代の雑誌である「MADURO」の表紙を飾るジャンフランコ・シモーネ氏。彼は「MADURO」の前は「LEON」の専属モデルをしていたイタリア出身のモデルで、優しくオチャメで親日家。日本人でいえば大竹まこと氏や高田純次氏あたりが、ちょいワルオヤジとしてよく名前が挙がる。多少下ネタが過ぎるところもあるので、賛否両論あるだろうが、女性が好きな陽気でオチャメなオジサマ達である。

自分の感情のコントロール

■積み重ねてきた「経験」と「余裕」

なんとなく、イメージが掴めてきただろうか。だいたいにおいて、「ちょいワル」といわれる人たちは、女性が大好きでいつまでも女性にモテたいと思っている。そうすると、必然的にモテるための努力や研究をするわけで、その結果として彼らが身につけてきたモノこそが「ちょいワル」といえるのかもしれない。 彼らの共通点をさぐると、陽気で茶目っ気のあるヤンチャな性格、女性が好き、それからヒゲ。もともと陽気で明るい性格は、年齢や性別を問わず人に好かれるポイントなので、分かりやすい。誰でも気分に浮き沈みはあるが、それを感じさせない陽気さは、もともとの性格ということだけではなく、自分の感情のコントロールができるということでもあり、例えば気分が落ち込んでいるときでも、容易にそれを人に感じさせないようにするには、やはり自分自身に「余裕」が必要になるだろう。また、ただ単に明るいだけで話している内容が薄いと軽薄な印象を与えかねないが、ある程度の「経験」があることで自分の中の引き出しが増え、話題や話の内容にも厚みが出ることで、明るく話し上手な大人の雰囲気を手に入れることができるだろう。

そうして積み重ねてきた「経験」と「余裕」が、男性特有の子どもっぽさを単なる稚気ではなく、「茶目っ気」や「遊び心」へと変換してくれる、というものである。また、社会に出てある程度の年数が経過しているので、当然若者よりは当然「経済力」に差が出るのは道理で、お金が全てではないにしろ、やっぱりお金はないよりあるに越したことはない。最後に「色気」だが、男性の「色気」は少し間違うと女性の敬遠する「不潔感」に近づいてしまう恐れがある。例えば、無精ひげはワイルドな色気を出してくれるが、似合わないと清潔感に欠けて見えてしまう。少し胸元を魅せるスタイルも、筋肉のつき方だったり、胸毛の様子だったりと雰囲気も変わってくる。もっと言えばせっかくかっこよく見せようとしてもインナーが見えてしまうだけで、興ざめだったりするものだ。こうして見ると、「ちょいワル」もなかなか大変と思ってしまうが、例えばインナーが見えるという程度のことであれば、少し気をつけるだけでなんとかなる部分でもあるので、時間が必要な性格や体型の改善よりは、取り掛かりやすいのではないだろうか。